技能実習日誌について2020.12.14

 今回は、外国人技能実習生が適正に技能実習を行っているか判断する材料の一つでもある「技能実習日誌について」解説していきます。実習実施者は、外国人技能実習生に従事させた業務及び外国人技能実習生に対する指導の内容を記録した技能実習日誌を作成しなければなりません。

 

 技能実習日誌の中身は、従事させた業務と指導内容を記載する必要がありますが、最初に認定をもらっている技能実習計画の実習実施予定表に記載されている作業内容を参考にし、その日に従事させた業務を記載します。その中には外国人技能実習生に対する指導の内容を記入する箇所がありますので、注意した実習や指導をした実習、気になった点があれば、記載してください。

 

 外国人技能実習生の区分や実習期間、行わせる業務が同じであれば、同一の実習日誌の作成で問題はないので、その際は該当する外国人技能実習生が明記されている技能実習生一覧表を添付する必要があります。なお、技能実習生一覧表には、技能実習責任者の押印を忘れないようにしてください。

 

 技能実習日誌は、外国人技能実習機構の立ち入り調査の際も、必ず確認される書類であり、技能実習が計画通りに遂行されているかの確認はこれを基に行うので、きちんと記録する必要があります。また、計画と齟齬がないかの確認にもなりますので、毎日つけていただくことが大切です。

 

 そして、この技能実習日誌は技能実習を行わせる事業所に備えておかなければなりません。書類の保管期間は、対象となる外国人技能実習生の実習が終了した日から1年間とされていますので、実習を満了し、外国人技能実習生の帰国後すぐに破棄することのないように注意してください。もちろん、電磁的記録により作成及び保存することも認められていますので、手書きだけではなく、エクセルなどを活用していただくと、記入いただく方々の日々の業務の負担になることもないかと考えます。

 

 実習指導員や指導者が日報のような感覚で、毎日、記録いただくことで、次の実習内容や指導内容を考えることもできる材料になりますし、重複して指導している箇所などの確認にもなるので、そういう点でもご活用ください。