新しい技能実習の職種の追加について②2020.07.29
2020年07月17日に漁船漁業職種(棒受網漁業)及び印刷職種(グラビア印刷作業)が移行対象職種・作業に追加されました。
これらのように移行対象職種・作業に追加されるためにはどうしたらよいのか。現在、外国人技能実習生を受入れておられる企業様には、あまり関係しない話ですが、触れたいと思います。
移行対象職種・作業に追加されるためには、関係業界内における合意と業所管省庁の同意を得た上で、当該職種・作業が同一作業の反復のみでないこと、送出国の実習ニーズに合致すること、技能等を評価できる技能実習生向けの技能検定等が整備されていることの要件を満たす必要があります。
具体的には、「技能実習制度における移行対象職種・作業の追加等に係る事務取扱要領」に定められており、以下のとおり進めていかなくてはなりません。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000142615_00002.html
①関係者の合意
ア 業界内の合意
イ 海外の実習ニーズの把握
ウ 業所管省庁への相談
エ 外国人技能実習機構への連絡
オ 海外人材育成担当参事官室から業所管省庁に対する同意の照会・回答等
②評価試験案の作成
③技能実習計画の審査基準案の作成
④専門家会議における確認及びパブリックコメント
ア 専門家会議における確認の概要等の確認
イ パブリックコメント
ウ 専門家会議における試験案等の確認
エ 試行試験の実施
オ 専門家会議における施行試験結果の確認
⑤技能実習評価試験の認定、審査基準の決定及び試行規則の改正
以上のような過程を経て、晴れて移行対象職種・作業に追加されることになります。
従前の制度では、移行対象職種・作業に追加されるためには約5年かかったといわれていますが、技能実習法の施行により早く追加がされるようになっています。